『コードギアス 反逆のルルーシュ ピアノソロコレクション』が発売になりました。『復活のルルーシュ』に向けて劇場版でリブート中とはいえ、放送から12年を経てこの時期に、こんな形のアルバムが出るのはなかなか珍しいことなんじゃなかろうか。
実はこのCD、とあるヤマハ社員さんの夢というか妄想の実現みたいなものでもある。それがとても良いなぁ、と個人的に感じ入っているので(許可を得て)書き記しておくことにする。
その方(Yさん)はたいそうなアニメファン。中でもコードギアスはいまのところ生涯ベストらしく、とんでもないオタクぶりだ。
10年戦士のYさんのギアス愛はいま現在も色褪せることはない。去年の劇場版第1部だって当然ながら何度も観に行っているし、BD化となれば特装版を予約で買って、届いたら即座に家でも観る。そういう方だ。
で、そんなYさんがですね、「ギアスのピアノ・ソロのCD欲しい!」と思っちゃったわけです。
そこからなんだかどうにか色々うまい巡り合わせがあって、ピアニートが諸々任される運びになり、今回のCD&マッチング楽譜が日の目を見ることになった。よかった。インタビューとかでも言ってますが、私もTVシリーズは全話追っかけてた人間だし、考えうるベストに近い人選だったのでは、みたいな自負は持ってございますよ、ええ。
レコーディング終わりに「ピアニートさんに頼んで良かったです」と言われたのはキンキラキンの勲章だと思ってます。私の中でYさんはコードギアスファンの権化なので。
ちなみにCDの曲順についても、Yさんの「ここは絶対こう!」というアイディアが全部のせになっている。これも最終的には私が決めたのだが、書いていったトラックリストをYさんが一発で「これだ! と思いました。完璧です」と認めてくれたのはこれまた勲章だと思っている。
そんなYさん、いまはサンライズと連絡を取り合いつつ、4/26のコンサートの準備作業を進めています。「コンサートのゲスト、谷口監督がいらっしゃれることになってしまいました……」と伝えてくれたときは、いささか慄いた様子だったと思う。たぶん実際に三点リーダー入ってた。この案件の頭からYさんに密着取材してたら、めちゃくちゃおもしろいドキュメンタリー撮れてるんじゃないかな。
楽譜についても、こっちだって言うわけですよ。
「ぼくのアレンジ、たぶんヤマハさん的な上級とかそういう枠はけっこう破っちゃってると思いますよ」
「いいです。そのまま出します」
おお、そっちも言うじゃないか。ということで、そのまま出ます。CDブックレットに曲ごとの解説がない分、解釈とかアレンジにこめた思いみたいなことは楽譜の方にチラッと演奏アドバイスとして書いておくので、ハンドブックがわりとしても是非お手許にどうぞ。あ、ダイレクトマーケティングしてしまった。
や、こういう企画、うまくいって欲しいなぁと思うんですよ。Yさんの熱意も、それを汲んで豪胆にGoを出されてる上司の方も素敵で、当たり前のように「愛」が物事を動かしている。そんな現場のように、少なくとも私には思えたので。むろん私も注ぎましたしね、愛。
まとめると、ヤマハのこっち方面の品物は、Yさんみたいな本物のオタクがチェックしてやっているので、きちんとファン目線になってるんじゃないかな、と思いました、まる。ということです。とりわけ今回の『コードギアス 反逆のルルーシュ ピアノソロコレクション』、まだの方はよろしくお願いします(そろそろピアノをコレクションしすぎなんじゃないかと思い始めている私でした)。
コメントをどうぞ